爬虫類飼育初心者向け

爬虫類の飼育にはカルシウムパウダーが必須!その理由とおすすめ商品を紹介

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爬虫類を飼育する際、栄養バランスを考えた食事は非常に重要です。その中でも、カルシウムは特に大切な栄養素です。この記事では、カルシウムパウダーが爬虫類飼育になぜ必要なのかと、その理由とおすすめ商品について詳しく解説します。

カルシウムが必要なわけ

野性の爬虫類はサプリメントは要らない

「爬虫類にはカルシウムは必須!」多くの爬虫類を飼育してる方が疑わずに与えています。しかし野生下では誰かがカルシウムパウダーを振りかけてくれるのでしょうか?

答えはNOです。

自然界では太陽の光をいっぱい浴びて、いろいろなご飯を食べているからカルシウムパウダーなんていらないよ

自然界ではカルシウムはもちろん、必要な栄養素を食事や環境から上手に摂取しています。飼育下では暮らす環境や食べているものなど、どんなに自然に近い環境で飼育しようとしても、カルシウム不足になってしまうのです。

紫外線ライトは太陽の光にはかなわない

野生では、太陽光を浴びてビタミンD3を生成しカルシウム吸収を助けています。しかし紫外線ライトだけでは十分なビタミンD3を生成できず、カルシウムの吸収がうまくできていないこともあります。

エサの偏りが出る

野生で生きている爬虫類は自然界でいろいろな種類の食べ物からカルシウムを摂取しています。飼育下ではいつも同じ野菜や昆虫を与えることが多く、栄養が偏りがちです。

飼育下での紫外線ではカルシウムが上手く吸収できないず足りなくなります。エサの種類も偏ってしまうのでカルシウム不足になりやすいです。

なぜカルシウムが重要なのか?

カルシウムは骨を強くするだけに必要な栄養素ではありません。体内で様々な働きをしており、不足すると深刻な影響が出る可能性があります。

骨の形成

カルシウムは骨や歯の形成に必要不可欠なミネラルです。丈夫な骨格を作るために欠かせません。これは人間を含め、多くの動物に共通することですが、特に成長期には多くのカルシウムを必要とします。カルシウムが不足すると「くる病」などの代謝性骨疾患を引き起こすリスクが高まります。

くる病になると、骨が変形したり、骨折しやすくなったり、歩行困難に陥ったりするなど、生活に支障をきたす可能性があります。最悪の場合、命に関わることもあります。

筋肉と神経の伝達

カルシウムは筋肉や神経の働きにも重要な役割を担っています。

筋肉が収縮する際には、カルシウムイオンが神経からの信号を筋肉に伝える役割を果たしています。カルシウムが不足すると、筋肉の活動がうまく行われにくくなくなり、運動能力の低下や、痙攣、麻痺などの神経症状を引き起こす可能性があります。

さらに、心臓の筋肉もカルシウムの働きによって規則正しく拍動しています。カルシウム不足は心臓の機能にも悪影響を及ぼし、不整脈や心不全のリスクを高める可能性も懸念されます。

病気の予防

カルシウム不足は骨や筋肉、神経の異常以外にも、様々な疾患のリスクを高めます。

爬虫類に多く見られる病気の一つに、「卵詰まり」があります。これは、メスの爬虫類が産卵する際に卵が産道で詰まってしまう病気です。カルシウムは卵殻の形成にも関与しているため、不足すると卵殻が薄くなったり変形したりしやすくなり、卵詰まりのリスクを高めると考えられています。

カルシウムは筋肉の動きにも関係してる。心臓を動かすためにも必要なんだよ。

リクガメはカルシウム不足になりにくい

カルシウムが特に必要なトカゲたち

イグアナやカメレオンなど、植物食のトカゲはカルシウム不足になりやすいです。また、夜行性でそもそも紫外線を浴びる機会が少ないヤモリの仲間(ニシアフやレオパ)などは、カルシウム不足になりやすいと言われています。

夜行性のニシアフリカトカゲモドキやヒョウモントカゲモドキ、クレステッドゲッコー、野菜など植物性のエサを食べているトカゲの仲間はカルシウム不足に気をつけます

リクガメはカルシウム不足になりにくい

コオロギやミルワームなどを丸ごと食べるフトアゴヒゲトカゲなどは、カルシウムを効率よく摂取できます。また、昼行性で日光浴が好きなリクガメなどは、紫外線を浴びることでビタミンD3を生成しているのでカルシウム不足にはなりにくいです。

カルシウムパウダーの種類

昼行性爬虫類向け

昼行性の爬虫類(例:フトアゴヒゲトカゲ、リクガメ)は、紫外線を必要としています。紫外線を浴びることによってビタミンD3を体内でつくっています。こうした動物には、紫外線ライトでは足りない分をカルシウムパウダーにビタミンD3が添加されたものを使用することで補います。

ビタミンD3はカルシウムの吸収を助け、健康な骨や甲羅の発達をサポートします。ビタミンD3は過剰摂取にもなりやすいので注意が必要です。

夜行性爬虫類向け

夜行性の爬虫類(例:ヒョウモントカゲモドキ)は、もともと紫外線を必要としてないのでビタミンD3を含まないものを使います。

カルシウムパウダーの選び方

リンの有無を確認

骨や甲羅をつくるためにはカルシウム(Ca)とリン(P)が必要です。人間も同じなのですがリンはいろいろなものに入っていて摂りすぎになりやすいです。Ca:P比は2:1より少ないのが良いとされていますがリンの割合が多すぎるとカルシウムの吸収が悪くなります。

昆虫や人工フードには、もともとリンが多く含まれているのでリンを含まないカルシウムを選びます。

吸収率の高さ

カルシウムパウダーのカルシウム源によって吸収率は変わります。同じ量を取ったとしても吸収されなければ体内を通過しただけなので意味がありません。炭酸カルシウムや乳酸カルシウムは吸収率が高いです。貝殻や卵殻などの粉末やリン酸カルシウムは吸収率が低いです。

おすすめのカルシウムパウダーはVMCメイン

昼行性の爬虫類向けにおすすめ

【レオレオカメレオンファーム】VMCメインサラダ

草食性の爬虫類にぴったりなカルシウムパウダーです。毎日使用しても害の無い、自然界由来ビタミンとミネラルが入った基本サプリメントです。

私もこれを長年愛用していて一番おすすめです。ボトルから直接振りかけようとすると一気に出てしまい使いにくいので小さなスプーンなどで取り出すか、別の容器に入れ替えて使います。

カルシウム原料の中では高価な乳酸カルシウムを使っているので吸収率が良いのが特徴です。よくわからないけどどれがおすすめかと聞かれると今のところはこれ一択です。

VMCメインには昆虫食、肉食メインの爬虫類向けのプレミアムシリーズもあります。プレミアムを使う場合もこちらのメインを毎日の基本として使いながら併用します。

[Zoo Med] レプティカルシウム D3入り

爬虫類飼育用品の定番ブランド「Zoo Med」のロングセラー商品です。細かいパウダー状で餌に混ぜやすくダスティングにも最適。リンは含んでおらず、ビタミンD3が配合されているので使いやすい商品です。

紫外線を十分に浴びれていない場合にも使いますが、毎回振りかけるとビタミンD3がオーバーになってしまうので、カルシウムのみのものと併用しながら使います。

[GEX] エキゾテラカルシウムパウダー

私が初めて買ったカルシウムはこれでしたが、嫌がらずに食べてくれました。イベントなどで爬虫類をお迎えする方はジェックスさんが来ていることが多く、使い方など教えてくれます。初めて爬虫類を飼う時は不安なので頻度や量を聞いてから使えるのは安心ですね。

独自の技術で炭酸カルシウムを微粒子化していて吸収率が高いのがポイントです。さらに、ビタミンD3も配合していて効率的なカルシウム補給をサポートします。ビタミンD3を含まないバージョンもあり、用途に応じて使い分けが可能です。

夜行性の爬虫類向けにおすすめ

【ビバリア 】レップカル カルシウム

ビタミンD3が入っていないタイプなので、夜行性の爬虫類や紫外線をしっかり照射している環境下での飼育に合っています。私も使ったことありますが微粒タイプで昆虫に付着しやすくて使いやすいです。

このシリーズはビタミン入りなど展開があるので飼っている爬虫類に合わせたものを選ぶことができます。

マルベリーカルシウム

私も以前使っていた人気のカルシウムです。桑の葉をふんだんに使った天然素材で作られていて、日常的な給餌に適しています。原料には食品添加物としての厳しい基準をクリアした国産桑の葉粉が使われていて安心です。

青っぽい香りがしてカルシウム独特の鉱物の臭いを消しているように感じます。私が食べるわけではないので関係ないですが湿った芝生のような匂いで私はかなり苦手です。私の飼ってる爬虫類は嫌がらずに食べていました。

作っている月夜野ファームさんもイベントによく出店されているので説明聞きながら購入できるのもありがたいです。

使用方法と注意点

正しい使用頻度

カルシウムパウダーの使用頻度は、飼育種や飼育環境に応じて異なります。昆虫や野菜に直接カルシウムパウダーを振りかけて与えます。爬虫類は週に2〜3回エサを食べることが多いので毎回使います。

過剰摂取の防止

脂溶性のビタミンは摂りすぎると体内に蓄積されて過剰症になります。カルシウムは摂りすぎても体外に排出されるので問題は少ないですが、ビタミンD3入りのカルシウムを使う場合の制御は慎重に行う必要があります。

私はビタミンD3入りを与えるのは月に2回ほどにとどめています。

ビタミンDの過剰摂取は危険なので生体に合わせて与えるようにします。

私の体験談

我が家では昼行性のフトアゴヒゲトカゲ、夜行性の西アフリカトカゲモドキ、レオパードゲッコー、アンダーウッディサウルスミリー、ファイヤーサラマンダーを飼っています。

私が飼ってる爬虫類たちには、基本はレオレオカメレオンファームのVMCメインのサラダを与えています。

昼行性のフトアゴヒゲトカゲにはVMCメインを与えながら、GEXのカルシウムパウダーのビタミンD入りを月に1〜2回くらい使っています。夜行性のヤモリたちにはVMCメインのみを与えております。

普段は冷凍コオロギを使っているので解凍するときにコオロギに水分が付着します。そのままカルシウムをまぶすとベチャベチャに付着し過ぎるのでティッシュで水分を取ってから振りかけています。カルシウムを嫌がる個体も結構いますが私が飼ってる爬虫類は多少つけすぎても気にせずに食べています。

100円ショップの調味料入れに入れてます

カルシウムパウダーの容器そのままだと使いにくいので100円ショップで買った調味料入れに入れ替えて使っています。容器に入れ替えることで必要な量だけ出しやすくておすすめです。

粉の出る穴が細かく、ドバッと出ることがないこちらのものを愛用しています。いろいろな容器の種類があるので使いやすいものを選ぶと良いです。

紫外線ライトのミスとビタミンD3

以前、紫外線ライトは切れるまで使っていいと思っていた頃の失敗です。ライトが付いていたので何も考えずに使っていたのですが、飼っていたフトアゴヒゲトカゲがエサを食べなくなりました。おかしいなと思い、動物病院に連れて行って獣医さんに聞くと紫外線ライトはだんだん紫外線の強さが落ちてくるので切れる前に変えたほうが良いと教えてもらいました。

紫外線ライトを新しいものに変えて、しばらくの間はビタミンD3を少し多めに与えていると、食欲が戻りました。体内のカルシウム生成が落ちてくると代謝も落ちてくるのでカルシウムのサプリメントは大事だなと実感しました。

まとめ

爬虫類の飼育では、カルシウムパウダーは必須です。健康な骨や甲羅の発達をサポートするために上手にカルシウムパウダーを使いましょう。

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