爬虫類飼育において、適切な温度管理は必須ですが、同時に電気代が気になる方も多いのではないでしょうか。爬虫類飼育の電気代は、適切な管理と効率的な対策で節約できる可能性があります。
ここでは、電気代の内訳や、それぞれの器具の選び方と管理方法を見直すことで、節約のポイントをご紹介します。
爬虫類飼育の電気消費の内訳
爬虫類飼育にかかる電気代は、主に次の3つがポイントです。
- 照明器具
- 保温器具
- 空調器具
これらの器具が必要な理由は、爬虫類が変温動物であり、適切な温度と光環境を人工的に作り出す必要があるためです。それぞれ具体的に何がどれだけ影響しているのかを解説します。
照明装置の選び方で賢く節電
照明は昼間の光や紫外線を生体に提供するために必要不可欠ですが、選び方次第で消費電力を抑えることが可能です。
LEDライトを活用
LEDは省エネ性能が高く、寿命も長いのが特徴です。爬虫類用の紫外線を含む製品もLED照明が登場しています。初期コストは高めですが、長期的なコスト削減につながります。
タイマーコンセントの使用
タイマーコンセントを使用して必要な時間帯のみ点灯させることで、無駄な点灯時間を防ぎます。昼夜リズムを適切に維持しながら節電も可能です。
私はフトアゴヒゲトカゲの紫外線とバスキングライトをタイマーコンセントに繋いでいて、7:00〜17:00に点灯するように設定しています。ニシアフリカトカゲモドキには装飾の植物用にライトをつけていて、これは8:00〜15:00に点灯するようにしています。
節電効果も得ながら、自分でつけたり消したりしなくていいので、とても楽です。
適切なワット数の選択
生体のサイズに合わせて適切な照明を選ぶことで、過剰な電力消費を避けられます。オーバースペックなライトや保温器具は消費電力も無駄になりますし、生体にも良い影響はありません。
保温の方法による違いとその影響
保温は電気代の大部分を占めるため、効果的な管理が重要です。
パネルヒーター vs セラミックヒーター
パネルヒーターは底面に設置し、効率的に暖かさを提供します。特定のエリアを温めるのに向いています。低ワットで安定した保温が可能ですが、局所的な加熱には不向きです。
セラミックヒーターはケージ全体の温度を維持するのに適していますが、消費電力はやや高めです。
私はレオパとニシアフのケージの下にパネルヒーター、フクロモモンガのケージにセラミックヒーターを設置しています。パネルヒーターはGEXのレプタイルヒートSをニシアフの30cm×30cmのケージ下にそれぞれ敷いています。消費電力は16W、購入金額はAmazonで5000円くらいでした。
フクロモモンガのセラミックヒーターはマルカンのヒートランプ60Wで、楽天で5000円くらいでした。これにマルカンのデジタルサーモを取り付けて温度の上がり過ぎにならないように制御しています。デジタルサーモも楽天で購入して6000円くらいでした。
断熱対策で節電
保温性能を高めるために、ケージの外側に断熱材を貼ったり、カバーを使用することでエネルギー消費を抑えられます。
昔、エアコン管理していなかった時はレオパ、ニシアフのケージのまわりには発泡スチロールで断熱しておりました。
私はフクロモモンガのケージには熱が逃げないようにフリースの毛布をかけています。以前はかけていなかったのですが、かけてからはケージ内の温度が安定して保てるようになりました。フリース毛布はAmazonで2000円ほどでした。
断熱対策をするかしないかで、電気代はかなり変わります!
加湿器の活用
湿度が低いと保温効率が下がることがあります。適度な湿度を保つことで、ヒーターの効率が向上します。
加湿器はアイリスオーヤマの超音波とスチームのハイブリッド式のものを使っています。タンク容量が4.5ℓと大容量で、タンクを外して給水できることが気に入っているポイントです。Amazonで15000円くらいで購入しました。
消費電力は110Wと省エネ設計されています。1日あたり8時間、30日間使ったとして約127円だそうです。
空調器具
生体が増えたらエアコン管理
たくさんの爬虫類を飼育している場合、個別にヒーターを使うよりもエアコンで管理する方が、結果的に電気代は安くなります。冬季や夏季には24時間稼働することが多いです。エアコンの電気代は他の器具よりも高く、エアコン代だけで1万円以上かかることもあります。
私は冬季と夏季はエアコンを常時かけています。冬季は23℃、夏季は29℃にしています。動力で動く業務用のエアコンなので効きは良いです。20坪のスペースに1台のエアコンですが、24時間かけっぱなしで13000円くらいです。
電気代の管理と節約策
消費電力の把握
各器具の消費電力を確認し、総電力消費量を計算することで、どの器具がどれだけの電気代を占めているかを明確にすることができます。例えば、紫外線ライト、パネルヒーター、セラミックヒーターなどの消費電力を把握し、総電力消費量を計算することで、電気代の見直しを行うことができます。
省エネ器具の選択
最新の省エネ性能を備えた飼育用器具を選ぶことで、電気代の節約につながります。特にLED照明や効率的なヒーターなどは、電気代を大幅に削減することができます。
電力会社の見直し
電力料金プランは電力会社によって異なり、契約プランにより同じ電力量でも請求金額が変わってきます。自分のライフスタイルや使用状況に合ったプランを選ぶことが、実際の電気代を削減するための重要なポイントとなります。
私も以前は九電に入っていましたが、新電力に切り替えました。入ったのは北摂電気です。電力と動力と合わせて1000円ほど安くなっているような感覚です。
適切なプランの選択
電力会社によっては、使用時間帯による割引があるプランや、一定量を超えると料金が低下するプランがあります。各会社のプランを比較検討し、自分の使用パターンに最も適したプランを選ぶことで、電気代を最大限抑えることができます。また、定期的にプランの見直しを行い、最適な料金体系を維持するのも重要です。
自分に合った電力会社とプランの選択で電気代を安くできる可能性があります。
テクノロジーの活用で効率アップ
スマートプラグの活用
スマートプラグは、コンセントと電化製品の間に設置するデバイスで、インターネットを通じて遠隔操作が可能です。
外出先からの遠隔操作
スマートフォンのアプリを使用して、外出先からでも家の電化製品を操作できます。たとえば、急な予定変更があっても、ヒーターのオンオフをスムーズに行えます。
スケジュール設定
設定した時間に自動で電源をオンオフできるため、ケージ内の昼夜サイクルを正確に維持することが可能です。これにより、生体の健康にも配慮しつつ、電気代を無駄にしません。
消費電力のモニタリング
一部のスマートプラグは消費電力を記録してくれる機能もあり、どの商品が多くのエネルギーを使用しているのかを可視化することができます。これにより、電力消費を更に効率的に管理できます。
スマートホーム技術の進化により、爬虫類飼育も自動化やリモート管理が可能になりました。これにより、さらなる節約効果を狙うことができます。
センサーによる自動制御
温度センサーや湿度センサーを設置することで、環境変化に応じた自動制御が可能になります。
温湿度計の使用
スマート温湿度計(例:SwitchBot温湿度計)を使用することで、リアルタイムで温度と湿度をモニタリングできます。スマートフォンアプリ経由でデータを確認でき、外出先からもアクセス可能です。
設定した温度や湿度の範囲を超えた場合に、スマートフォンに通知が送信される機能があります。これにより、生体の環境が適切に維持されているかを常に確認できます。
自動制御の設定
温度センサーとスマートプラグを組み合わせることで、特定の温度範囲を超えた場合に自動でヒーターをON/OFFする設定が可能です。例えば、夜間に温度が低下した場合に自動でパネルヒーターをONにする設定を行うことができます。
湿度センサーを使用して、適度な湿度を維持するための加湿器や除湿器の自動制御も可能です。湿度が低いと保温効率が下がることがあるため、適度な湿度を保つことでヒーターの効率が向上します。
スマートプラグと制御システムなしでは爬虫類飼育は難しいくらい活用しています。
まとめ
適切な管理と工夫次第で、爬虫類飼育の電気代は大きく節約できます。生体にもお財布にも優しい環境作りを目指して、まずは一つの対策から取り入れてみてはいかがでしょうか?
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